恋するフライパン

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朝起きるとゆなが先に起きていた。 「おはようございます。」 いつもの明るいゆなに戻っている。 「おはよう」 キッチンから美味しそうな匂いが漂う。 「尚輝さん、すいません。勝手に朝ごはん作りました。」 「何もなかっただろ?」 驚いた様子の俺を見てゆなはニッコリと笑った。 「卵と牛乳ありました。あと、ベーコンも。あ、コーヒー入れますね。」 椅子に座るとスクランブルエッグとカリカリのベーコン、そしてコーヒーが並ばれた。 「部屋で朝食は初めてかもしれない。」 「えー!?」 「今まで朝食食べなかったんですか?」 「いや、コンビニとか‥」 「ダメです!コンビニに頼るのは本当にどうしようもないときだけです!」 「じゃあ、これから毎日ゆなが朝食を作ってくれるのか?」 俺の言葉にゆなは顔を赤く染めた。 「引っ越すんだろ?どうせ引っ越すならセキュリティが万全で俺が一緒の部屋がいいんじゃないか?」
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