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「ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!」
「うわぁぁぁぁああああ!!!!!!」
気づいた時には目の前は真っ赤に染まっていた。
傍には人より大きな翼と背中から大出血している女の子。女の子は着ているワンピースが、真っ赤になっていき白目を向きかけている。
が
「...」
突然こちらを向き真顔になる。先程まで噴水のように噴き出していた血液は止まったのか女の子のワンピースをそれ以上染めることはない。
「おい」
口からも血が出ていたようだが大丈夫だろうか?
「きいてんのか!!!」
「わ!」
「てめえのせいで翼がもげちまったじゃねえかよ!!!どうしてくれる!??」
何とも汚い言葉を使うものだ。
「自転車で急な坂を全速力で走ってきてたまたま君にぶつかってしまったことは謝るが急に飛び出してきた君も悪いと思うぞ?」
「謝れ!!!もっと真剣に謝れ!!何なんだその態度!!」
「ふむ。すまなかったな。その怪我は相当な痛さだろう。確かリュックに絆創膏があったはずだ待っていろ。」
「...これ絆創膏で何とかなるレベルかなぁ?ねえ?かなり出血してるよ?絆創膏じゃおさまらないって!!」
「ほら。あ、折角だからな俺が貼ってやろう」
俺はなんて親切なんだろうか、これを貼ってやればこの女の子も黙るだろう。むしろ感謝するべきだ。
ぺた
「貼って数秒もたたないうちに取れてるから!!!!つか翼でもっと驚けよ!」
「翼?コスプレ?というやつか?」
「もしコスプレだとしてもこんな出血しちゃうようなの作らないでしょ!??助けて!まともな人いないかな!??」
「お前こそ大丈夫か?冬なのにそんな分かりづらくなるような白い物を身につけるな」
「ぶっ殺すぞ!!!!」
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