ある日の物語

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制作を始めて早や1週間…。 色々なアイデアを考え出してはボツにした。 それはなぜか。 面白いと思えないからだ。 正直奇抜なアイデアを出そうとして巨大な迷路に迷い込んでしまった感がある。 どんな物語が頭に浮かんできても『これはありきたりな物語なのではないか』という考えがよぎってしまいそれ以上筆を進ませる事が出来なくなってしまうのだ。 「さて困ったぞ…」 俺はこう呟きほとんど白紙の原稿用紙から目を離し天井を見上げた。 「何も思いつかん…。そもそもこの世の終わりだとか思った事無いから創造を膨らませられん…」 我ながら夢の無い発想である。 それに加えて一度思いついてもそれを一つの作品にまとめられないという自らの技術力不足にも気づかされた。 例えば失恋ものを思いついても話の展開が広げられないのだ。当然SFものにしようとしても同じだ。むしろ難易度は増している。 もういっその事応募をするのをやめてしまおうか… そんな考えすら浮かんだ頃だった…。 「ん…?待てよ…?」 俺の頭に一つのアイデアが浮かんできたのだった…
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