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あ~~~どうしょう、あ、頭の中が朔ちゃんとのキスでいっぱいだ! は、恥ずかしい――
っていうか、朔ちゃん、キス上手すぎじゃなかった? なんで? 今日高校生になったんだよね?
なんか……すごい慣れてた?
頭の中で朔ちゃんの隣に女の子がいる事を想像してみる――、も、実際に女の子と一緒にいるところとか、彼女がいたとかいう話を聞いたことがないから、やっぱり上手く形にならない……
もちろん、未希だってこの『キス』が初めてというわけではないし、普通に彼氏だっていたこともある。
でも、不意打ちだったとはいえ、朔ちゃんとのキスは強烈な印象を未希の中に残した。
あんなふうに情熱的に食べられてしまうかのようなキスをされたのは、生まれて初めての経験。
私は知らない――。キスがこんなに気持ちのいいものだった事を……こんなに胸の鼓動を熱くさせることを――。
私は今まで、知らなかった。
自分で自分を抱きしめ、少しでもいいから落ち着こうとギュッと目を閉じる。
そんなにいろんな人としたことがあるわけではないけれど――、ついつい比べてしまう。
朔ちゃんとのキスはすごかった、やばかった、拒めなかった――。思わずしがみついてしまった。
もっと、と一瞬でも恥ずかしながら求めてしまった自分がいる。
信じられない。
そんな事、今まで一度だって……
ぶんぶんと恥ずかしい邪念を振り払う。
朔ちゃん――、
今日の朔ちゃんは私の知らない人みたいだった――。
知らない、男の人――。
あ~~~~、ダメだ、ダメだ!
朔ちゃんの事を考えると心臓が走り出す。
本屋で私を助けてくれたり、荷物サラッと持ってくれたり、不意打ちで私を抱きしめ、キスをしたり――
あ~~~、ヤバイ、顔がドンドン熱を持つ。
自分で自分の顔を必死に仰いで熱を逃がすも、体温の上昇は止まりそうにない。
朔ちゃん、
朔ちゃんが、先輩に嫉妬してた……あれは、嫉妬だよね? 私勘違いしてないよね?
本当に、私の事、好きなのかな?
好きって何度も言ったよね?
あの瞳は、見たことがないくらい真剣だった。
どうしよう……この次、朔ちゃんに会う時、私はどんな顔をしたらいい?
ん? 待って!
朔ちゃん、明日くるって言ってなかった?
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