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「それで、山下さん、スポーツの経験は?」
館長が訪ねる。
「全く無いです!でも配属されたからには頑張ります。」
彼女はハキハキと答える。
そこから少しの間、館長と話していた。
ったく、スポーツ経験無いやつを配属すんなよなー。まぁ、受付事務だから別に良いんだけどさ。
「じゃあ、詳しい仕事のことは、森さん、よろしくね。」
「はい。じゃあ山下さん、こっちで。」
「お願いします!」
まだ緊張した面持ちの顔で彼女が俺を見上げる。
女の上目づかいって、本当。
分かっててやってんだとしたら、すげぇな。
「えーっと、とりあえずこれがシフト表ね。
問題ない?」
彼女は一旦シフト表に目を落として、また俺を見上げる。
「はい!大丈夫です!」
元気の良い返事だこと。
さて、どうすっかなー。
「じゃあ、とりあえず受付業務の説明だけするね。」
そう言って軽い説明をざっとした。
彼女はその度、真剣な顔で短く返事をする。
なんだか真剣すぎて、俺はそんな真面目に緊張している彼女の顔を崩してやりたくなった。
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