[番外編]チョコレイトキス・後編

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「んっ……!?」 けれどリンデンは腰を動かすことなく、いきなり背中を噛まれた。 「あ…ぁ…ぁああ…ぁはぁ……」 漏れる吐息が切なげだ……。 柔く強く、リンデンが噛むたび快感にむせぶように俺の腰がうねる。 リンデンは強弱をつけ噛み続けるばかりで動こうとしない。 「ぁ…あァン… リン…リン……」 もどかしいような、このまま続けて欲しいような。 けれどすぐにもどかしさは限界を超え、気づけば自分からリンデンを求めて尻を振ってしまっていた。 「リン…お願いだから。」 さらなる刺激が欲しくて、言葉すら自分の思考を素通りしてこぼれる。 「ああ、どうして欲しい?」 「んっ…リン…リン…!もっとお前が欲しい。俺がブッ潰れてしまうくらい、我を忘れて俺を貪って。」 リンデンは何も答えず、けれど背後から強引に俺の顔を引き寄せキスをした。 荒々しいほど強く唇を求められ、息が詰まってめまいがする。 けれど心も身体も悦びに震えていた。 「いやらしい笑顔だ。なぁ、エル。次は泣き顔を見せてくれよ。」 非道いことを言う奴だ。 そう思うのに、俺の笑みはさらに深くなってしまっていた………。 ◇ 結局リンデンの家に泊まる羽目になり、早朝に自宅に戻った。 出勤前にシャワーを浴びると、背中にチリチリとした痛みを感じた。 鏡で確認すると、赤い歯型がかなり沢山残っているようだ。 「くそっ……何箇所も好き放題噛みやがって。」 口からは罵りの言葉が出て来るが、心には甘酸っぱい思いが満ちていた。
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