File.2 右目の力

13/111
前へ
/357ページ
次へ
この『何でも屋』は騒がしい。 ただでさえ生きている人間が煩いのに、 幼女と老人とコスプレ女子が部屋の中を浮遊しているし、 ――化け猫まで、いる。 「困ったもんやで」 しっかりと視えてはいるけれど、それは脳裏に直接反射して具現化しているような、 そんな不確かな存在のおじいさん――藤十郎さんが、霊のくせに困った顔で僕を見た
/357ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3167人が本棚に入れています
本棚に追加