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僕なんかよりずっと頼りになる、クロ。
けれど、あの時一度きり話しただけ
猫を装ったままクロは何も言わない。
「追い返してもまた来よるであれは」
不安そうにしている藤十郎さんに、僕は〔クロを連れて帰りますか?〕と提案した。
「そやなぁ、さっきみたいに車に小細工されたら、梨花が心配やから。助かるわ」
車に、小細工――
〔そんなことまでしてくるんですか〕
【お前だってやろうと思えば出来るぜ?】
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