File.2 右目の力

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「なんやおばちゃんら文殊さんいくんか、ほな俺が案内したるわ!」 中から恭平が出てきて、僕はジロリと横目で睨んだ。 「なんや、お前行きたいんか」 「さっきの問題解けたんですか」 「……」 「そういうことするんなら、もう見ませんよ」 「なんやねん!ちょっとくらいええやろ」 「そのまま家に帰ろうとしてますよね」 恭平は偏差値の高いうちの高校にどうやって合格したんだろうか、と僕は不思議でならなかった。
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