File.2 右目の力

8/111

3169人が本棚に入れています
本棚に追加
/357ページ
そう、僕の名前は漢字で[晴明]と書く。 小さい頃、よくそれでからかわれた。 陰陽師どころか、霊感なんてものが一ミリもなかった僕には、迷惑でしかなかった。 「知っとるか?文殊さんは晴明が修業したって記述があるんやで」 「だからって僕には関係ないだろ」 「何でやねん!お前いま、そういう先生やないか」 ”先生“ 「家庭教師のな」 「ちゃうやろー、オトンかてお前のこと先生、先生ゆうてもうそりゃ崇拝しとるで。 なぁ、オトンら騙した霊能力者、お前の力でこらしめられへんか?」
/357ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3169人が本棚に入れています
本棚に追加