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やって来たのはいつもの公園。
「私には言ってくれたって良いじゃん…」
何をどこまで聞いたか分からない。
でも、俺の事を知ってるのは確かだ。
「尚人が辛いとき、私がいちゃダメなの?」
優衣…
「お前を辛い目に合わせられねぇよ」
「それでもいい!!」
「俺はこういう人間だぞ?」
家族もいない仕事だけの人間。
「私がいる!私だって好きな人の傍にいたいの」
そんなにか。
「私が嫌い?」
いやっ、そうじゃないよ。
むしろ…
「私、上月優衣は原尚人の事が大好きでーす!!」
公園のど真ん中で叫ぶ優衣。
来い、優衣。
手を広げて待つ尚人。
思いっきり走って、尚人の胸に飛び込む優衣。
尚人は抱きしめる。
「離さねぇぞ?」
「うん」
「それでも、いいか?」
「うん!」
なんか女の子から、好きって言われると恥ずかしいなぁ…
ハハハ。
近づく唇。
初めて二人の想いが重なった日でもあった。
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