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そうだ!じいやに電話して替えの下着を持ってきてもらえば・・・・・・駄目だ。
僕は綾小路財閥の御曹司。将来、大勢の人間の頂点に立つ身だ。だから常日頃、高貴な威厳を醸し出さねばならない。
じいやにこんな失態を知られるわけには、絶対にいかないのだ。
それに、じいやにこの事が知れれば彼はきっと、
『わたくしが貴仁坊っちゃまの御世話を仰せつかっていながらこのような事態になるとは。
旦那様と奥様にとても申し訳が立ちませぬ』
と言い残し、迷うことなく自らの命を絶つだろう。
うむ。これは困った。一体どうすれば良いのだろう・・・
── その時
トイレの外側から話し声が聴こえてきた。
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