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「城田亮です。
ニックネームは特にないので、好きに呼んでください。
趣味は建物を見ること。
好きなものは、設計図です」
私は思わず、後ろを振り返った。
ぱち、と目が合う。
彼、城田君は飄々とした顔で座った。
「相変わらずだなー」
と、私の隣の男子が苦笑いしている。
「城田君って、ずっとあんなこと言ってるの?」
私がこっそりと彼に聞いてみると、うなずかれた。
「去年も同じクラスだったんだけど、あいつ、ぶれないんだよな。
ちょっと変わってるけど、面白い奴だよ」
へえ。
確かに変わっている。
好きなものが設計図だなんて、初めて聞いたよ。
でも、人前で堂々と言いきれるなんて、うらやましい。
きっと、自分の好きなものに、自信があるんだろうな。
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