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ニヤリと歪んだ口。
「林杏さんは日本の高校に通ってらっしゃるんですって?」
「はい。」
「手袋を今日してらっしゃるのは…?」
「あぁ、ケガをしてしまって」
「そう…」
手袋の意味をなんとなく察した園枝。
「そうそう。お食事はお口に合うかどうかわからないのだけれど、日本食を用意したんですよ。」
「それは楽しみです。家では中華ばかりですもの。たまには故郷の味もいいわね、ねえ林杏」
「えェ。とっても…」
明(あきら)は高階の目に宿るほの暗いものに、背筋を凍らせていた
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