透明ゆえに、誰も気づかず。

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「こんな筈じゃなかった……」  俺は今。  透明人間になったことを後悔している。  話しの発端は、ある科学者が開発した透明になる薬。  2XXX年。  医療の発展による長寿化。  安定供給出来る固形エネルギーという新たなる食料品の開発によって、どんなに人が増えても食料危機に陥る事なく、人口爆発が起きた。  地球上は人間で埋め尽くされ、イモ洗い状態。  狭い土地に人がひしめき合って生活していた。  息が詰まるような世界。  そんな中、生み出されたのが、前出の薬。  どんな物質でも通り抜けることが出来、周りからはその存在を全く見られることが無い。
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