prologue

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多くの女性がときめく男性っていうのは、ひと昔であれば白馬の王子様だろう。 いや、もうそれは流石に古いよね。私が知ってる限りではワイルドな感じがいいって人もいる。 じゃあ、私がずっと惹かれてる男はどうなんだろう。 見た目、清潔感はあるがなぜか肩までかかるほどの髪の長さ。 ……まあ、ワイルドっていえばワイルド?かな。 性格、周りに興味がなくめんどくさがり。 ……王子様とは程遠い。 それでも私はこんな男にずっと惹かれ中学、高校を一緒にすごしていた。 なにもかもめんどくさがって、なにもやる気のない男。 私「小河原 秋」(おがわら あき)はまさか、この男「赤坂 九凸」(あかさか くりす)と一緒の大学に入るとは思ってもいなかった。 だって九凸が大学受験の勉強なんてしてないと思ってたんだもん。 しれっと大学に入ったとはいいつつもこの男、何もしないのは変わらなかった。 いつものように、のんきにマイペースで生きているのだ。 でも、そんなめんどくさがり屋の男がそうもいられなくなってしまったのは、「あの」先輩に会ってしまったからだろう。
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