第2話

10/10
591人が本棚に入れています
本棚に追加
/329ページ
「残念だな」  ラースはやがてそう言うと、私に背を向けました。どこか孤独そうに見えるその背中に、私はつい声をかけたくなります。  でも、声をかけてもそれに続く言葉が見つからない。そんな予感がして、何も言いませんでした。  一人、その場に残された私は、ただ茫然としているだけしかありませんでした。  ラースのことも解らなければ、私のことも解らない。  どうしたらいいのか、全く解りませんでした。
/329ページ

最初のコメントを投稿しよう!