霧がかった記憶

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霧がかった記憶

思い出せない記憶。例えば家族だとか。 どうして彼女と会ったのか、とか。 兄の名前、いや顔さえも思い出せない。 真実は霧がかって、どうやっても見えないのに、知ってしまうと後悔する。こんなもの知らなければよかった、と。 知ってしまった人は皆口を揃えてそう言う。 霧の向こうには、どんな真実があるのだろう。 呪いは、残酷だ。
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