霧がかった記憶

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「……やはり、正面突破は難しいということなのだな」 「というか不可能に近いね。別の罪で逮捕されるよ」 マーガレットを助けに来たのに、別の罪で逮捕だなんて元も子もない。 「それなら、国を囲んでいる塀を登るしかないのだ」 塀なんてあるのか。すごい警備だな。いや、それが普通なのか。ツララ国のときも確かに塀があったし。問題は。 「それを登るのか」 「それ以外に方法はないのだ」 「見つからない?」 リリーの表情が固くなった。 「きっと見つかるのだ……」 ですよね。 簡単に登って侵入できる国なら、塀で国を囲ったり入国審査したりする必要はない。 「どうやって侵入しようか」 「我も今、お主に同じ質問をするところだったのだ」 ……。 「ペルダモ国について、他に知って いることは?」 「ないのだ。我が知っていることで役に立ちそうなことは全部話したのだ」 ……どうするんだよ!! 「」
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