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「なぁ。地球に行きたい。」
私の目の前の彼女はいつも唐突だ。
だが……
「あの。今回は規模が違うんですが。」
「我が地球に行きたいと言っておるのだ。連れていくのが付き人の役目であろう。」
行きたい行きたいと駄々をこねる彼女の名はアミラ=サザミール。
この星の魔王だ。
ちなみに私は側近のシアラ。
「行きたい!地球だぞ!?お主も行きたかろう!」
「そりゃ、行ってみたいですよ。でも、どれだけの距離があると思いで?」
「水星くらいではないのか?」
この星と水星は隣星。
地球から月に行くのと変わりません。
「ムリです。一体どれだけの月日がかかると……」
「なら、作れば良いではないか。」
「はい?」
地球には素晴らしく便利な青ダヌキがおってな!
と、また地球の文化について語り出すアミラ様。
「はぁ……仕方が無いですね……」
こうして毎回私が折れるのだ。
一体私は何度叱られれば良いのでしょう。
そんな事を考えながら実験室へと消えていくアミラ様の後をついていく。
その後、数時間して地球に一瞬で行く機械が作ららたのは言うまでもないでしょう。
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