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「帰って来ないんだ…」
いつだか実家は東北で会社を経営していると聞いた事があった。
年齢を考えると実家の会社を継ぐのだろうと想像は出来たけど、突然の事で震える心は止まらなかった。
何となく、陽ちゃんとはずっとこんな風に過ごして行く気がしていたから。
何か言わなきゃ。
そう思うのに、苦しくて言葉が出て来ない。
そんな私に陽ちゃんはビールの缶を片手に
「お前も来るか?」
と、チラッと視線を向けて言った。
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