0人が本棚に入れています
本棚に追加
私は中学二年生の時にグループ交際をしていた。その中で中一になる私の妹が、私も好きな、とても大好きな人が好きだったらしく先に告白したらしい。そうしたら、彼、同級生の淳は、妹の瞳の告白を受け取った。やばい、でも、妹だから、せっかくの恋を壊したくはない。そう考えながら、私はグループの中で、色白の由雄に告られしかたなく付き合いだした。
中学三年生になり、私たちは、補習を受けたり、自主勉したりして、妹と淳の帰る時間が合わなくなり、逆に、私が淳と家の方角が一緒の為か二人で帰ることがおおくなった。
進路も大体決めて、あとは、勉強の追い込みとなった秋の帰り道。
淳に、私に告られた。
「瞳の事はどうするつもり」
私は、淳に問いただした。
そうしたら、淳から意外な答えが返ってきた。
「俺、中学卒業したら東京の夜間の高校に入って働こうと思っているんだ。だから、ここにいるうちは付き合ってやろうかなと。でも、本当に好きだったのは純子だったんだ。」
私には、返す言葉がなかった。妹の気持ちを傷つけないでくれるなら告白を受け入れてもいいと思った。だって、私も淳のことがずっと好きだったから。
私は、彼にいった。
「私も淳が好きだった。でも、妹の事を考えると言えなくて。やっと伝わってうれしい。でも、卒業までは、妹のこと、よろしくね。」
そういった私の事を淳は
「わかった」
と言って私の肩をだきしめてくれた。あの時は幸せだった。
そして、彼は東京にいった。
私は辛くて見送りに行けなかった。
最初のコメントを投稿しよう!