引き寄せた

11/17
前へ
/17ページ
次へ
「今は修行中だけどね、音楽の 音。」 「ふぅん、。」 よくわからないけど。 「藤木 智雄って いいまーす。」 「いくつ?」 「27でーす。姉さんは?」 えーっ27!?10歳下じゃないっ。 「瀬野 洋子って いいまーす、 34歳でーす。2児の母でーす。」 実は37歳、みっつサバよんだ、。 別にいっか、と思いながら。 ある意味 適当な出会い、適当な会話。 なんか楽しい気もするけど 気のせいのような気もするし よくわからない妙な親近感。 年下だし 坊主だし 直感的に 変な危険性もなかったし。 でも2児の母が フラフラしてる時間でも場所でもなかったけど、 そんな罪悪感も忘れるほど 心地よい時間。 後から分かった事だが 智雄もサバよんでた、実は24だった。 実際は13年下とお互い気づいた時には そんな事は もうどうでも良かった。 この日から 私達は まさかのお付き合いになる。 お互い 忘れられない人生の貴重な1頁が 始まった。 そんな予感も期待も 全くない出会いだったけど。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加