引き寄せた

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じゃあね、バイバイ。 またね、 とは 決してならずに。 気持ちは正直。 バイバイ。 それ以上でもそれ以下でもない正直な気持ち。 ドアから出ようとした瞬間 腕をやんわり掴まれた。 えっ、、、。 どちらかというと小柄な私に 智雄の顔が瞬間的に 近づいた、。 えっ、、。 とっさによけた。 な、、っ、なにっ、、。 帰り際 玄関先での 一瞬の出来事。 「ばかっ、。」 そのまま 足早に帰った。 え、、、。 キス、、? キスされそうに なった、、。 何してる あの小僧、、! ちょっと残念、、。 心外。 やっぱり下心満載だったのね、、。 可愛い顔して。 まぁ そりゃそうか。 こんな深夜に突然出会って 一緒に居て。 いい歳して 私も私、だ。 変な女、軽い女、間違いない。 ゆっくりとトンネルを抜けて 朝の近い蒼い空。 ふと さっきの智雄の 素朴な無防備な笑顔を想う。 その頃 私は少なからず傷つく事もあって、、。
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