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車も少ない信号待ちで いつもの頁を開いた。
時間も時間なので 7部屋のチャットルームは閑散としている。
眺めながら ふと1番最後の部屋に目が行く。
「北山で遊ぼう。」
チャットルームの上段から空部屋 空部屋 で、ぽつんと最後の7部屋目が遠慮がちに見えた事と 北山は帰り道、戸惑いながらも 目を引いた。
部屋に入る時は いつも少なからず緊張する、緊張というより ドキドキする。
「1時間弱で通るよ~運転中。」
「運転中?気をつけてよ~。」
しょっぱなから気さくな会話、数年来の友達のような。
何故か 目が 離せなくなる。
まさか会うとか 遊ぶとか さらさらそんな気もなく 信号待ちと退屈な運転中の 脳と心の暇潰し。
通るよ、は 嘘じゃないし、完全な お気楽な 会話。
こんなところから 詐欺や事件に発展したりの 危険も なんとなく承知した上での 秘密の お遊び。
それが、、、
まさか 生涯の恋の始りなんて 微塵も予測しなかった。
「あとどれくらい?」
「30分かな~。雨降って来たよ。」
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