2日目

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2日目

 目覚めたのは6時半だった。 ダグはあまりよく眠れなった。夜中にアイラが寝がえりをうつ度に目を覚ました。 夜中にフラフラと立ちあがってズボンを脱いでいたのは知っていたが、、、今、ダグは座ってソファーを何気なく見てビックリした。 アイラは素っ裸で、腰のあたりにかろうじて着ていたシャツがかかっていただけだった。そして寝息を立てて気持ちよさそうに眠っている。 この非常事態に裸で眠るなんて、ありえない。 叩き起こして服を着せたかったが、止めた。 また超不機嫌になるだけだ。 起き上がって床にくちゃくちゃになっているシーツを拾うと、かけてやろうと近づいた。 一瞬、手が止まった。 綺麗だ。陶器…そうだ、陶器のような肌で、ちゃんと内蔵が詰まっているのかと思うくらい細い。だが、何かトレーニングをしているのか、ちゃんと筋肉はついていた。白いシャツから伸びた長い形のいい脚は、そこらへんの女性よりも色気がある。なるほど、その気のある男なら夢中になるのだろう。 ふと、ダグは、じっと見つめている自分がおかしく思えて、頭からすっぽりとシーツをかけてやった。 ささやかな嫌がらせだ。  ダグはリビングの隣にあるバスルームに向かった。そしてそこらへんを少し物色して、タオルを探し当てると、扉を開けっ放しにしてシャワーを始めた。部屋で何かあれば気づくことができるからだ。 しばらくすると、足音がして誰かがバスルームの扉口に立った気配を感じた。 「ダグ、おはよう」 ケントだ。 「おはよう」 ケントはダグにお構いなしに、トイレの上にパジャマのまま座った。 普段はゲイに対してはこれと言って偏見は無いが、やはりシャワーしている横にいられるのはかなり抵抗がある。出て行ってくれないかと思った。 「あ、タオル借りた」 「あぁ、どうぞ」 ケントは、どういうわけか、トイレに座ってただぼーっとしていた。 「シャワーすぐ終わるから」 「ああ、いいよ、ゆっくりして」 じゃあ何の為にそこにいるんだ。 しばらく沈黙していた。 「あのさ…」 ケントは何か言いたげにダグを見た。 「なんだ」 「なんかした?」 なんかって何だ。 「え?」 「アイラに…」 ダグは驚愕した。そうだ、アイラは今も素っ裸で眠っている。しかも、自分はその隣で眠っていたのだ。
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