1人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
泣いてるんか?
B 「もう遅いで、こんな所で何してんねん?
それになぁ、もっとあったかい服、着てなあかんわ、また風邪引くで。」
A 「Daddy、今日、何の日か憶えてるか?」
B 「当たり前や、Mammy の2回忌や。
泣いてるんか?
すまんかったな、休み取れんで。」
A 「それもあるけど、ちゃう。今日は、2月14日やで。」
B 「チョコの日か?
よう渡さんかったんか?
心配すんな、男はそおゆうの、いい加減やから、明日でも問題ないわ。
早いなぁ。ミサも、もうそんな歳か。」
A 「あんなぁ、うち、Daddy にって、思っててんけど、
Mammy の事、考えとったら、悲しく成ってもぉてん。
はい、これは、うちからや」
B 「そおか、ありがとうな。
ほな、Mammy に “チン” して、3人で、このチョコ食べようか。」
赤いリボンの付いたピンク色の包みと、冷えきった娘の肩を抱きながら、私は家路についた。
最初のコメントを投稿しよう!