笑えない男の日常

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 透明人間に成って気になるあのこにあんなことやこんなことを。  ありがちなエロマンガを開いていたパソコンモニタのタブを閉じる。  実に下らない戯れ言だ。  設定になんのひねりもない、女の子を困らせれば人気が出るとでも思っているのだろうか。そんな安直な考えの下に人が集まるわけがないのに。  そもそも透明になれたからって本当に相手に気づかれないとでも思っているのか。  人間というものは意外に五感が鋭い。特に違和感というものについては、全ての人間が敏感になっている感覚だろう。  俺なんて自室に入った瞬間に、目を瞑っていようがカーテンが開いているか開いていないかもわかる。  因みに今はしまっている。というかここ数ヵ月自発的に窓とカーテンを開けたことはない。  あと足音。  これも外に出て歩く以上完全に消すことは不可能だ。もし他人に聞こえない程度まで押さえられたとしても、その場合は相手の速度に着いていけない。  それを平然とやってのける主人公はどこの里の忍なのか。  欲望のまま女の子に悪戯する主人公に耐え忍ぶ心なんて微塵も感じられないが。
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