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私の隣には透明な人がいる。
誰からも気づいて貰えない、透明な人。
「おはよう」
その声さえ届かず、まるでその場に私だけいないみたいな。
声をかけた。
毎日楽しい?
分からないってその子は言った。
朝起きて、学校へ行って、ご飯を食べて、お風呂に入って、勉強して、寝る。
そんな普通の毎日を過ごしてるはずなのに気づいてもらえない。
私も
気づいてもらえない。
見てはくれない。
いや、この子は見えている。
私のこと、見えてる。
私もこの子が見える。
だから、私は透明じゃない。
ここにちゃんと生きてるんだ。
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