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しかし、この家の中はもぬけの殻。
やはり何も無かったのだ。
『こんなところで俺たちはどうしろって言うんだ…。』
宏太さんが項垂れた。
すると奈津子さんが宏太さんに近寄った。
『あなた…何処かで会ったことないかしら?』
奈津子さんは目を細めながら覗きこんだ。
『なっ…なんですか……』
あまりの近付きに宏太さんは少しおどけてどもってしまったようだ。
『やっぱり!あなた、業者の方よね?ほら!カラスの巣の駆除依頼の!』
奈津子さんがそう言うと宏太さんは思い出したように目を見開いた。
『あっ、あぁ!そう言えば。』
そこで二人には面識のあることが分かった。
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