ここは…

16/18
13人が本棚に入れています
本棚に追加
/76ページ
もしかしたら他の人達も気付いてないだけで、何処かで面識があるのかな… そんなことを考えていると小林さんが何かに気付いたようだった。 『なんか…ここボコッとして…ん?』 古くさい畳が少し浮いている。 それに気付いた小林さんが、畳をずらした。 『おっ!なんかあんぞ。』 出てきたのは古い紐でくくられた本だ。 『まぁ!何々?』 奈津子さんは興味深そうに覗き込む。 すると表紙には… ー烏ヶ國ーと書かれている。 『とりがくに?…とりがこく?なんて読むのかしら…。』 奈津子さんが何と読むのか分からず首を唸らせていると、三崎さんが口を開いた。 『カラス…』 「えっ…?」 私が聞き返すとハッキリと答えた。 『カラスガコク………。』 からすがこく…? 三崎さんは確かにそう言った。
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!