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『昔…おばあちゃんに聞いたことがあるの。‘カラスガコク’っていう集落があるって。
…正確には‘あった’なんだけど。』
「集落…?」
『何それ…聞いたことない。どこにあったの?そんな集落…。』
奈津子さんは怪奇そうな目で三崎さんを見た。
『場所は東京都の山奥…今は誰も寄り付かない廃村。
そこにはカラスとヒトの深い関わりがあったんだ…っておばあちゃんが。』
うつむき加減で話す三崎さんの様子が私たちを不安にさせた。
だいたい廃村化した集落の話なんて大抵はいいものではない。
これがただのオカルト話だったらどれだれよかったのだろう。
そんな話の内容を三崎さんの口から聞くこととなった。
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