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『やっぱり逃げた方がいいのかもしれない。今なら監視の目もない。』
宏太さんがそう言うのを私と亜紀ちゃんで制止した。
『それはやめた方がいいと思います…』
亜紀ちゃんはそう言って私を見たので、私はそれに応えるように頷いた。
「さっき…あの化け物が来たとき、私と亜紀ちゃんで逃げようと思ったんです。それで鞄を握ったら…あいつが出てきたんです。
…立ち上がってもいないのに。」
『きっとどこかで監視してるんです。だから闇雲に動くには少し危険かと…』
一番年下の私たちが意見をするなんておこがましいと思ったけれど、あんなのがまた現れると思うと怖くていてもたってもいられなかったのだ。
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