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『っつっても、何もしないで此処にいたって仕方ねぇしなぁ。』
小林さんはドカッと座り込みながら話を続ける。
『なぁ、ほんとに逃げ出したらヤバイのか?』
「絶対とは言い切れないけど…」
『そもそもここにずっといた方が危ないんじゃねぇの?』
私と亜紀ちゃんは答えられずに顔を見合わせる。
小林さんの言うことは分かる。
だって逃げ切れる保証はないが、此処に居ても安全だという保証もない。
『だけど、うかつに出るのは危険かもしれないね。どうだい?今日のところはここで一先ず休もう。』
青木さんは優しく微笑み、その場が和んだ。
話をしているうちに、辺りは赤く染まり夕暮れ時になっていた。
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