カラスのクニ

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「早くしないと陽が暮れてしまいます。早く行って早く戻りましょう。」 私がそう言うと宏太さんは頷き、外へ向かった。 縁側に来てみると靴が何足かある。 「あれ?これ、あたしのローファー…。」 『俺の作業用の靴だ。』 そう言うと皆が集まってくる。 『あら、あたしのサンダル。』 奈津子さんがサンダルを持ち上げて言う。 『なんだよ!俺の靴ねーじゃんかよ。』 小林さんが辺りをキョロキョロと探した。 『あたしも…ないな…。』 亜紀ちゃんが呟く様に言った。 青木さんは革靴があり、三崎さんはどうやら靴がないらしい。 どういう訳なんだろうか… 『取り合えず、小枝を探しに行こう。』 そうして私と宏太さんの二人で小枝を拾いに外へ出掛けた。
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