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私と宏太さんは恐る恐る外へ出た。
『大丈夫…そうだね……。』
「はい…いまのところは。」
少し怯えぎみに一歩後ろを歩く私を宏太さんは気遣ってくれる。
『大丈夫?手、繋いでれば怖くないよ。』
そう言って手を差し出してくれた。
「あ、ありがとうございます…。」
男の人と付き合った事などない私は手をとっていいのか迷ったけれど、不安な事に間違いはないので宏太さんの手を握った。
少し下った所に小枝をはじめ、少し太めの折れた木々が落ちており1度1ヶ所に集めた。
『これだけ持っていくのは大変だな…。何か弦とかあれば縛れるんだけど。
もう少し下ってみようか。』
今晩一晩くらいは持つであろうか、その木々を置いたまま私たちはその先へと下っていった。
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