クローキング

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『ひっ…!!』 『きゃっー!!』 その声が聞こえ私はうっすら目を開ける。 すると… 『ちーちゃん!!!』 目の前には 「亜紀ちゃん…みんな……。」 『千波ちゃん!』 そう言って宏太さんが駆け寄ってくれた。 アガタは私を下ろすと何も言わず襖の奥へと消えていった。 『ちーちゃん、大丈夫?大丈夫だった!?』 亜紀ちゃんが心配そうに駆け寄ってきた。 『何もされてない?』 宏太さんが優しく問いかける。 「あ…はい…大丈夫です。」 そう言うと宏太さんは『良かった』と言って私を抱き締めた。 「えっ…こ、宏太さん…?」 私がそう言っても宏太さんはキツく抱き締める手を緩めようとはしなかった。 『ちーちゃん…みんなで凄く心配してたの…。』 奈津子さんと青木さんはうんうんと頷き小林さんは目が合うと気まずそうに伏せ、三崎さんは私をただじっと見つめた。
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