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「ん…………………………
…………………………っっ!!!
いけない…あたしってばいつの間に寝ちゃったんだろう…」
慌てて部屋から出ていくとリビングのような広間でソファに座ったクローが飲み物を飲んでいた。
『やぁ、千波。おはよう。』
「あの…」
『大丈夫だよ、あちらの皆さんにはこちらで預かると伝えてあるからね。』
そう言ってティーカップのような物にまた口を付ける。
「あ…いえ、そうではなくて…」
青木さんはどうなったのかと聞こうとした時だった。
‘ぐぅ~………’
『クスクス…千波はお腹が空いているんだね。アガタ。』
『はい。』
アガタがスッと姿を現す。
『千波にご飯を。』
『畏まりました。』
私の意向など関係ないのだろうか、アガタは部屋から出ていくと直ぐに料理を持ってやってきた。
『さぁ、出来立てを戴こう。』
クローは私に座るよう促しながらも直ぐにゴロッと食材の入ったスープを口にする。
『うーん…やはり今日のはイマイチだね。食材が食材だから仕方ないか。千波も温かいうちに食べなさい。』
そう言いながらもクローは食事を続けた。
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