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ソレは私の前で立ち止まるとこう告げた。
『決して逃げようとしてはなりませぬ。烏王様がお怒りになります。その瞬間あなた方の命はなくなるでしょう。
あなた方は生け贄になるか懺悔をしながらここで赦しを乞うしかないのです。』
生け贄?
懺悔?
生け贄って…食べられちゃうって事……?
それに懺悔って…
何に赦しを乞えばいいの??
ソレは黒くて大きな羽を片方バサッと広げると私を包むように引き寄せた。
「ひゃっ…!!ご、ごめんなさい!!」
赦しを乞うって取り合えず謝ればいいの?
まだ私…死にたくないよ……
そう思い目を閉じると
『あなたは…』
そう言って黒目だけの目をキョロキョロと首を傾げ傾げ物色されているようだった。
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