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「そっか、君はまだ生きているんだ。
うーん残念。もし君がこっち側だったら妻にでも迎えようとしたのに」
「あはは……ありがとうございます」
目の前の男は歯の浮くようなセリフを恥ずかしげもなく口にする。
そんなことに慣れない少し狼狽えてしまう。
これが一反木綿とかだったら少しは気の利いたセリフでも返せるのに、目の前に座っているのはとても美しい男。
ぱっちりとした大きな赤い瞳に羨ましいほど白い肌、そしてサラサラとした銀色に輝く髪。
私に無いものを全て兼ね備えた男は、吸血鬼だと名乗っていた。
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