6.進め!いつか傷つく日が来ても

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「うわっ!」 つられて体勢を崩した慎一郎の顔から、一瞬にして血の気が引いていく。 (・・・・・・えっ!?) 「あの、大丈夫です・・・か・・・」 慎一郎は片手で口もとを覆い、顔を伏せてしまった。 (・・・・・・えええっ!?) 「えーと、大丈夫じゃないですよね」 慎一郎は無言でぶんぶんと首を縦に振る。 もはや答える余裕もないらしい。 (・・・・・・えええええっ!!) 先ほどまでの甘いムードが一転、何故どうしてこうなったのか。 あまりの落差に巴は思わず叫ぶ。 「ああっ・・・あと5分ちょい、あと5分ちょい耐えて下さい!お願いだからああああっ!!」 ─傷つく事を恐れながら、はじめの一歩を踏み出して、やっと出会えた王子様。 女心に疎くても、多少中身が残念でもいい。 そのままのあなたが大好きです。
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