第2章 賢帝レオン

7/15

8人が本棚に入れています
本棚に追加
/64ページ
「皆、よくやってくれた。私ばかり楽をしては示しがつかぬしな。下がっておれ。」 レオンの言葉にベア、ジェイムズ、テレーズは最前線を離脱する。 モンスター達は大将であるレオンが前に出た今がチャンスと一斉に彼に襲いかかった。 レオンは片手に剣を構えたまま、目を瞑り、もう片手を天にかざしている。 そのまま動かぬレオンにモンスターが襲いかかる。 「父上!危ない!」 レオンの危機と悟ったジェラールは咄嗟に彼に駆け寄ろうとするが、ベア、ジェイムズ、テレーズは一貫して落ち着いている。 「今だ!ライトボール!」 モンスターを充分に引きつけたレオンがそれまでの静寂を破り、力強く目を見開く。 かざした手から、眩しく輝く光弾を放ち、不意を突かれたモンスターは、まともに直撃を受けた。 あまりの眩しさに目をやられたモンスターがたじろいでいると、レオンがついに剣を振るう。 一閃、いやニ閃。 モンスターは一度にニ回の鋭い斬撃を浴びて消滅した。
/64ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加