第2章 賢帝レオン

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ヘクターに絡まれ、アンドロマケーに叱られ、少々気が滅入ったジェラールは、アバロン市街地を散歩していた。 いつも小さな男の子と女の子が遊んでいて、子供が好きなジェラールは、彼らを見かけると、一緒に遊んでいるのだ。 「ジェラールさま~たまには戦争のお話もしてよ~。動物とかのお話ばっかりじゃあ、つまんないよ。」 「あはは。そういう話は得意じゃないんだ。」 男の子はつまらなそうにするが、心優しいジェラールは、争い事の話は好きではないのだ。 「ジェラール様。ネコ元気になったよ。アリガトウ。」 女の子は、ジェラールを見つけると、ネコを大切そうに抱えながら、寄ってきた。 「それは良かった。大事にしてあげるんだよ。」 「うん!」 そろそろオアイーブの話も終わっただろうか。 子供とたわむれて少し気分の晴れたジェラールは、宮殿に足を向けた。 「ふー。もう少し頑張らないとな。」 なかなか全てが思うほど、うまくはいかないものだ。
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