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「百合さんってお仕事の時はどんな感じなんですか?いつもオフの百合さんしか知らないから仕事中のあなたも見てみたいな」
首を傾げて語ってくる彼の仕草に、この場で倒れそうになるくらい胸が悲鳴をあげている。
たまにしっかりとサイドをワックスで固め上げている奏さんも素敵だけど、こうして首を傾けるくらいで柔らかく揺れる前髪と視線に見惚れてしまう。
2日ぶりに見る奏さんの真正面からの顔は、どれだけ時間を費やしてでも見ていられると思うくらい吸い込まれてしまうものだった。
「……ごめんなさい。ウチのサロン女性限定で……」
「あっ、そうでしたよね。残念。百合さんにマッサージしてほしかったなー。でも、そんな事をしてしまったら田口さんに怒られちゃいますね」
その言葉に今度は私が首を傾げる。違った意味でだけど。
どうして田口に怒られるっという事になるんだろう?
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