危ない彼は私の片想いの人

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神崎先輩が翌日のご予約のお客様のチェックをしている間に掃き掃除を終えた私は、この後のお楽しみを密かに妄想しながら夕方から使用したタオルケットやタオルなどの洗濯物を干していた。 「あぁ……今夜の奏さんも素敵なんだろうな……今日はどっちの担当かな?バーテンダーかな?それともウェイターかな? 出来ればバーテンダーだったら嬉しいなぁ。明日はお休みだから気兼ねなく呑めるし」 パンッとタオルの音を鳴らしながら干して、独り言を呟いていく私。 その度に神崎先輩が呆れ半分のため息を吐いている事は気付いていたけれど、これも気付かない振りだ。 神崎先輩がさっきから心配してくれているその相手こそが、私がこれから向かう先のバーのマスターでもある奏さんという人。 奏さんとの出逢いは、高校時代からの親友である田口 新が勤め先の先輩社員に連れて行ってもらったのをきっかけに私も連れて行ってくれ、それからどっぷりとはまってしまい週に3回は必ず寄っている。
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