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「最悪だ・・・この世の終わりだ」
私は頭を抱えた。
大好きな彼氏を振って、勢いで決めた違う彼との結婚。
高学歴、高収入の彼との結婚のほうが、幸せになれると思っていた。
眺めのいいマンションに住み、子供は三人は欲しかった。休みには、親子で何処かに遊びに出掛けたかった。
時には、外食に出かけ、美味しい料理を親子でおしゃべりしながら食べて、楽しい時間を過ごしたかった。
それなのに、それなのに・・・最悪なんてものはない。
住む家は田舎暮らしの両親との同居。一歩ゆずって一戸建てはいいんだけど、人使いの荒い義理の母。
あっちの掃除が終わってないとか雑だとか。子供はなかなか出来ないのが気に入らないのか、さりげなく他の嫁の話をきこえるように、嫌味を言う。旦那に愚痴ると
「がまんしろ」
というだけだし、休みは、自分だけ付き合いだからとゴルフとか、釣りに出掛ける。
田舎だから、外食と言ってもそば屋とか定食屋とかしかない。それでもいいから
「たまには食べに行こうよ」というと、二人だけではなく洩れなく義理の母が必ずついてくる。
旦那のマザコンが結婚してからわかったこの衝撃的事実。
もういやだ。
都会的生活にもどりたい。
大好きだった彼の噂を風の便りにきいたら、三人の子供に恵まれ、都会に住み、奥さんと、ときどき二人だけで出掛けたりしていると、とても、幸せな生活を送っていると聞いた時の悔しさは、地獄に落とされた気持ちだった。
だから、言わせて。
「最悪だ・・・この世の終わりだ!!!」
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