ダレカナカレダ

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 妖精の優しい言葉で生きる気力を取り戻したドラゴンは、冷たい洞窟から出て、再び外の世界で生きることを決意しました。世界のどこかには、彼が幸せに暮らすことができる国があるにちがいない。それを二人で探そうということになったのです。  しかし、世界は彼に優しくありませんでした。おそろしい姿をして、強力な魔力を持つドラゴンを誰もが忌み嫌いました。そのせいで、ある時は深い海の底に突き落とされ、ある時は凶暴なアリに全身をかじられました。またある時には、人食いナメクジの一族と戦争を起こしたり、天狗と命を懸けた死闘を繰り広げる羽目になりました。  ドラゴンが傷つき、弱るたびに、妖精は時に明るく、時に必死に彼を励ましました。彼女の言葉のおかげで、ドラゴンは幸せの国を目指す旅を続けることができたのです。
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