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「あああっ、何するんだよっ」
ぐしゃぐしゃに割れた液晶を目にして、深瀬はたぎるような目で舞ちゃんを睨みつけた。
「恭さんのいう通りだわっ」
「……おまえ…っ」
「やってることがしょぼいのよっ。ダッサダサっ!!」
「おい、弁償してくれるんだろうな」
「いいわよ、弁償くらいしてあげるわよ。
だけど女の子から巻き上げたお金、返しなさいよねっ」
「……っ」
重たい空気に、舌打ちだけが空回りする。
ニヤリと笑みを浮かべた炎彬は、舞ちゃんへ近寄り盾になる。
「舞ちゃんが弁償するならこいつにも弁償してもらいましょう」
「はあっ??」
「看板蹴って倒したの、こいつだし」
「ふざけんなっ」
「僕はずっと後をつけていたんですよ。ちゃんとこの目で見てたし」
「なに、言ってんだよっ」
「案の定ですね。そうやってしらばっくれると思って、何かの為に映像も残しておきました。
低能なやつってだいたい行動パターンが同じなんですよね」
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