268人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「んー。あ、れっ?!」
千夏さんをベッドに寝させて、その側でボーッとテレビを見ていた。
暫くすると、千夏さんが飛び起きた。
「あ、千夏さん、起きました?」
「壮平……オレ、寝てた?」
「はい……」
寝る前の記憶がないらしく、確認で聞かれたので、そのまま返す。
「千夏さん、昨日夜ふかしでもしてました?」
寝落ちが早かったから、聞いてみる。
「いや、昨日はちゃんと寝たんだけど……。なんでだろ? んー。壮平から貰ったチョコ食べてたら、ふわふわと気持ち良くなって」
「……千夏さん? もしかして……」
――あの量で、軽く酔ったんですか?
後の言葉は、続けずに心の中で思った。
けど、それならば……納得がいった。
確かに眠りに落ちるの早かったし、千夏さんは多分、お酒に弱いタイプだろう。
「壮平、なんか……悪いな。勝手に寝て」
「……いえ、大丈夫ですよ。俺も、いいものが見れましたから」
しゅんと、してる千夏さんに、俺はそれだけ言う。
「……え?」
すると、俯いてた千夏さんがゆっくりと顔を上げる。
「壮平? オレ……なんか、した?」
「さぁ?」
「ええ? ちょ、何かしたんだろ? 何したんだよ、オレは?」
最初のコメントを投稿しよう!