甘さの葛藤

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「んー。あ、れっ?!」 千夏さんをベッドに寝させて、その側でボーッとテレビを見ていた。 暫くすると、千夏さんが飛び起きた。 「あ、千夏さん、起きました?」 「壮平……オレ、寝てた?」 「はい……」 寝る前の記憶がないらしく、確認で聞かれたので、そのまま返す。 「千夏さん、昨日夜ふかしでもしてました?」 寝落ちが早かったから、聞いてみる。 「いや、昨日はちゃんと寝たんだけど……。なんでだろ? んー。壮平から貰ったチョコ食べてたら、ふわふわと気持ち良くなって」 「……千夏さん? もしかして……」 ――あの量で、軽く酔ったんですか? 後の言葉は、続けずに心の中で思った。 けど、それならば……納得がいった。 確かに眠りに落ちるの早かったし、千夏さんは多分、お酒に弱いタイプだろう。 「壮平、なんか……悪いな。勝手に寝て」 「……いえ、大丈夫ですよ。俺も、いいものが見れましたから」 しゅんと、してる千夏さんに、俺はそれだけ言う。 「……え?」 すると、俯いてた千夏さんがゆっくりと顔を上げる。 「壮平? オレ……なんか、した?」 「さぁ?」 「ええ? ちょ、何かしたんだろ? 何したんだよ、オレは?」
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