長い時間

3/7
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
彼女、高崎菜々とは、僕たちが小学校1年生の頃から、もう10年以上の仲になる。 僕の家が菜々の家の隣に引っ越して、それから姉弟のように育った。 彼女は気が強いというか、姉御肌というか、菜々の方が体格がよかったのもあり、自然に姉と弟のような関係になったのだ。 お互いの家を往き来し、毎日毎日一緒に過ごした。 小学校も高学年になると、男女で仲が良いのはおかしいとか、思春期特有の周りの冷やかしなどもあったのだが、菜々は一切受け付けなかった。 「太一だけは特別なの!」 それがその頃から現在まで続く菜々の口癖だ。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!